【この記事で分かること】

  • 脂漏性皮膚炎の症状が、食べ物で悪化する理由は何か?
  • 脂漏性皮膚炎の症状を悪化させる生活習慣には、何があるか?

 

本記事を読むと、2つの疑問に対する答えを知ることが出来ます。

 

生活習慣が大切な理由

生活習慣は、菌と皮脂腺と共に症状悪化に関係している

1995年の論文に、脂漏性皮膚炎に関係する要因3つについて、わかりやすい図が掲載されていましたので、これを元に説明します。

 

皮脂腺の活動が活発化し、増えた皮脂をエサに原因菌が増えます。

下の図に掲載あり

 

そして、肌の敏感さ(感受性)にかかわる栄養(食べ物)などによって、個人の感受性が変わってきます。

下の図に掲載あり

 

①栄養は、皮膚の材料なので、皮膚の機能に影響が出る

栄養(食べ物)は、皮膚をつくる材料なので、材料が不足していると、バリア機能がしっかりした皮膚を作れません。

そのため、食べ物の栄養バランスが悪いと、しっかりした皮膚がつくれず、弱い皮膚となってしまいます。

 

②栄養は、皮脂腺の活動に影響する

脂漏性皮膚炎と3つの要因

脂肪の多い食べ物を食べれば、当然、皮脂腺からでる皮脂の量も増えます。

 

さらに、脂の質が、原因菌が好むものであれば、菌が活発に行動し、炎症がおこります。

 

「個人の感受性」を高め、症状を悪化させる

 

上の図のように、栄養(食べ物)以外に、個人の感受性に関係する素因は、以下のようにたくさんあります。

どれも重要なものばかりです。

 

    • 免疫
    • 皮膚のバリア
    • 遺伝
    • 神経因子
    • ストレス
    • その他

 

コーヒーや食べ物などが、慢性炎症の原因になる

2019年に発表された文献(※)に、「栄養は、炎症性毛嚢脂腺疾患の発現と管理に重要な役割を果たす」と発表されています。

 

脂漏性皮膚炎も、この炎症に含まれます。

 

一部の食べ物の成分などが、皮膚に赤い炎症を起こす原因になるというのです。

 

論文では、ビオチンやプロバイオティクスなどの食事の影響によって調節することができるとも述べていますので、食べ物の取り方次第では、症状を悪くしたり、逆に、改善したりできます。

 

  • 酒さ(赤く皮膚がほてる)
  • UV放射
  • 温かい飲み物
  • 辛い食べ物
  • バニラ
  • シナモン
  • カフェイン
  • アルコール
  • 冷たい温度
  • ナイアシンとホルマリンを含む食品

 

 資料元:

※1 Australas J Dermatol. 2019 May;60(2):e90-e98.

The Role of Nutrition in Inflammatory Pilosebaceous Disorders: Implication of the Skin-Gut Axis

※2 酒さ~顔面紅潮,毛細血管拡張,紅斑,丘疹,および膿疱を特徴とする慢性炎症性疾患である。

 

生活習慣に影響する外部の要因と対策

環境要因①UVと対策

■UV

頭皮は、頭に帽子をかぶっていなければ、屋内にいても、つねに紫外線にさらされています。

紫外線対策をしていないと、頭皮がダメージを受け、脂漏性皮膚炎の症状が悪化します。

 

■UVへの対策

髪の分け目を時々変える
  分け目の部分へのダメージを減らします

外出時には帽子をかぶる

紫外線が強い時期はUVスプレーで対策する

 

環境要因②化学物質と対策

化学物質

パーマやヘアカラーなどで使用する薬剤は、劇物なので、地肌が大きく損傷することがあります。

 

また、パーマで頭皮が高温になると、低温やけどを起こし、バリア機能が失われますので、要注意です。

 

 

化学物質への対策

洗浄力の強いシャンプーを使わない、二度洗いはダメ

脂性肌だから皮脂を除きたいと考え、強すぎる洗浄力のシャンプーを使うと、頭皮環境を悪化させて乾燥している可能性が高くなります。

 

保湿をしっかりケアする

頭皮の乾燥にはヘア用ローション、トニックを使い頭皮に潤いを与えることで、かさつきやかゆみ、フケを軽減させてくれます。

 

季節の要因と対策~乾燥対策

湿度は、肌や頭皮の乾燥具合に対して大きく影響します。

 

湿度が低い冬場

湿度が低い冬場は、頭皮がツッパリ、潤いを与える必要があります。

逆に、湿度の高い梅雨や夏は、皮脂がでやすくベトベトになり、清潔に保つため、小まめなケアが必要です。

 

冷暖房の効いて空気が乾燥した部屋

自宅、オフィスなど場所に関わらず、冷暖房の効いた部屋は、空気が乾燥し、頭皮も乾燥します。

 さらに、同じ姿勢で作業するデスクワークをする人は、血行不良になりやすく、乾燥しやすくなります。

 

食生活の改善法

先に紹介した論文で、酒さや脂漏性皮膚炎でも、原因になるとありますので、なるべく摂るのを控えましょう。

 

注意すべき食べ物・飲み物・添加物

辛い食べ物

バニラ

シナモン

カフェイン

アルコール

ナイアシンとホルマリンを含む食品

 

・脂っこい食べ物

脂っこい食べ物は、菌のエサとなる皮脂の量や質に大きく影響します。
てんぷらや唐あげなどの食べ過ぎには注意しましょう。

 

・コーヒーを飲み過ぎない

コーヒー中のカフェインは、皮脂腺を刺激し、皮脂の分泌を促します。

 

・刺激の強い食べ物をとり過ぎない

刺激の強い飲食物は、皮脂腺の活動を活発化します。

 

 

コーヒーや辛い食べ物が、脂漏性皮膚炎に良くないとは、以前から言われていましたが、バニラやシナモンも含まれるのは、予想外ですネ。

食べないで済むなら、なるべく、食べるのを避けましょう。

 

 

注意すべき外部からの刺激

✔UV放射

✔過度に温かい飲み物

✔過度に冷たい温度

 

UVは皮膚細胞の遺伝子を傷つけますので、UV対策をしっかりましょう。

 

食べ物や飲み物の温度が、高過ぎても低過ぎても、身体にとっては炎症の原因になる可能性がありますので、注意が必要です。

 

 

皮膚のターンオーバーを促し、症状改善を目指す

皮膚のターンオーバー

資料元:第一三共「肌荒れの原因」

 

食生活習慣を見直す目的は、肌をつくる細胞の新陳代謝を促し、皮膚のターンオーバー(※)のサイクルを正常に戻すことにあります。

 

正常に戻すことは、時間がかかりますが、症状改善には必要なことなのでじっくり取り組みましょう。

 

()肌は、いつも同じように見えますが、新陳代謝を繰り返し、約6週間かけて古い皮膚細胞が角質として外から剥がれ、新しい細胞に入れ替わっています。

 

日常の生活習慣を見直し、改善できる部分から取り組みましょう。

 

 

まとめ~食生活習慣の改善は、脂漏性皮膚炎の症状を治すのに役立つ

 

✔脂漏性皮膚炎の症状が、食べ物で悪化する理由  
  ・個人の感受性を上げる
    食べ物(栄養)は、皮膚を作る材料である
  ・皮脂腺の活動を活発化

✔食べ物に含まれる脂が、皮脂に影響する 
  ・刺激物が炎症の引き金になる

✔脂漏性皮膚炎の症状を悪化させる生活習慣  
  ・環境要因~UV、化学物質(シャンプー・ヘアカラーなど)
  ・季節の要因~乾燥

 

食生活習慣が、脂漏性皮膚炎の症状に影響することは、誰もがなんとなく頭では理解しています。

しかし、改善に取り組んでも効果が出にくいため、なかなか、長続きしないという人が多いと思います。

 

症状の改善には、短期間で治る方法は、病院治療を受けても、今の所、残念ながらありません。

 

ポジテイブな考えをもつことは、皮膚炎の症状を改善するには大切であることが、最近、国内の大学の先生が発表していました。

決して諦めず、必ず治ると信じて、担当医師に任せっきりにせず、情報を集めながら、地道に取り組みましょう。

 

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